洗浄のお話、今日で3回目です。
これまでお話したとおり、当社が得意にするのは工業用の洗浄工程です。
どのように洗浄工程を構築していけばいいのでしょうか。
それにはまず、その汚れはどんな汚れなのかを特定すること。
次に汚れに応じた洗浄剤を選択すること。
このことを総じて「汚れの相溶性」について説明してきました。
今日はその応用編です。
〇ケース1.<ついている汚れが複数ある場合>
典型例は水溶性の加工油で加工した部品を洗浄するケースです。
水溶性加工油ですから、汚れは水であり、また、油でもある、という複合した汚れの洗浄が対象となります。
前回のブログでは油汚れは石油系洗浄剤で落しましょうと申し上げした。
しかし水溶性加工油には水が付着していますから、いきなり石油系洗浄剤で洗うと水が洗浄剤を汚染して洗浄能力を損なってしまいます。
そこで登場するのが水切り置換剤です。
水切り置換とはまさに字の通り、製品に付着した水分だけを分離除去する方法です。
このプロセスは必ず本洗浄の前に処理する工程で、一般的には製品を水切り置換剤に浸漬させて使用します。
この水切り置換剤に漬けるだけで製品に付着した水はきれいに製品から分離してしまいます。
この後に本洗浄、すなわち石油系洗浄剤で製品に残存する油分をきれいに洗うのです。
〇ケース2.<製品が別々で製品ごとについている汚れが違う場合>
製品によって加工工程は異なります。
たとえばモーター部品を作るのに油性加工油を使用しました。
ところが光学部品を加工した後に水系の汚れが付着しています。
この場合、油汚れには石油系の洗浄装置を、水汚れには水系の洗浄装置を、それぞれ独立した洗浄装置・洗浄工程を持てればいいのですが、洗浄のために大きな設備投資が伴います。
そこで当社で開発したハイブリッド型の洗浄ラインをご紹介します。
水汚れを洗浄する投入口と、油汚れを洗浄する投入口を分けて製品投入が可能です。
それぞれの洗浄槽に水系洗浄剤、石油系洗浄剤を投入してあり、製品の汚れに応じて洗浄し、最後の乾燥工程はどの製品も同一の乾燥槽で仕上げることのできる洗浄装置です。
かなりわかりづらいですが、洗浄している動画リンクを貼りつけておきますので是非ご覧ください。
↓↓↓↓↓ハイブリッド型の洗浄装置の動画↓↓↓↓↓
水性の汚れと油性の汚れが2種類!しかも汚れに応じて洗浄剤も2種類!しかし洗浄装置は1ライン!
洗浄はなかなかお客様にその工程に必要な費用やコストを認めていただけないことが多い工程です。
いつどんな製品が入ってくるかわからない中小企業の工場現場では柔軟で投資金額を抑えた洗浄設備が必要です。
製造業の皆さま、ぜひとも洗浄工程を安くあげましょう!
日本化材は色々考えます。
考え抜いてお客様に最適提案を心掛けております。
よかったら当社のホームページをご覧になってください。 https://www.nipponkazai.com/ 化学材料をお客様のニーズに合わせて開発し、カスタマイズすることを得意にしています。
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「洗浄工程」って面白い!!!
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