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塗料の樹脂(レジン)のあれこれ vol.5 フッ素編

さて、樹脂のお話も今回はフッ素樹脂塗料についてお話します。

樹脂のお話も今回で5回目ですね。

今回のフッ素樹脂は、これまでお話した、エポキシ、アクリルなどに比べると汎用性こそありませんが、非常に特殊な性能を発揮する樹脂です。

映画でいえば、スター級の主役ではないけれど、いぶし銀の魅力のある脇役、「機能性塗料」ドラマにはなくてはない存在です。

この脇役はエポキシなどのスター選手より、ずっと高額のギャラをもらっていたりします。

それでは早速フッ素樹脂塗料の特長です。

(1) 滑る=潤滑性

(2) 水をはじく=撥水性

(3) ものが付きにくい=非粘着性

(4) 熱に強い=高耐熱

皆さんは「テフロン」とか「テフロン加工」って聞いたことがあると思います。

テフロンは化学メーカー、米国のデュポン社の商品名です。

1938年にデュポンで発見され第二次世界大戦終結間もない1946年に発売されたフッ素樹脂、それが「テフロン」なのです。

それでは順に特長に応じた用途について説明します。

まず潤滑性、よく滑ります。

一番身近な例の一つは、自動車のワイパー。

ワイパーがフロントガラスを滑るように動くことで雨粒や汚れを除去します。

ワイパーについているゴムにはこのフッ素塗料が塗られています。

ガラスとゴムがスムーズにふれあい滑るように摺動する「機能」を加えています。

そのほかにカメラレンズのオートフォーカスのズーム部分やプリンターのローラーシャフトなどに塗られることでその部品の動きを滑らかにしています。

次に撥水性という特徴について。

今度は先ほどの自動車のフロントガラス側を例にとりましょう。

雨が降った時、フロントガラスにフッ素系塗料を塗っておくと雨粒をはじいて水が流れ易くなります。

この時のガラスに塗布されたフッ素塗料が水滴をはじいた「撥水性」を水滴の濡れ性で評価することが一般的です。

具体的には水滴の接触角で評価します。

接触角の数字が大きければ大きいほど撥水性がある、という意味です。

現在「超撥水塗料」の開発最前線では、この接触角が105°以上あること、この105°をどれだけ超えていけるかの競争が日々繰り広げられています。

三番目の非粘着性、四番目の耐熱性の用途例はフライパンがわかりやすいと思います。

目玉焼き、フライパンに落とした卵をうっかり焼きすぎて、フライパンが焦げ付いてしまった、なんていうご経験はどなたでも持っておられると思います。

こんな時、フッ素加工=フッ素塗料の塗られたフライパンだったら焦げ付き防止、卵自体は真っ黒こげでもフライパン洗いは楽々です。

当然フライパンでお料理をするためには焦げ付き防止=非粘着性だけでなく高い耐熱性も要求されますから、フライパンのフッ素の塗膜には二つの機能が求められるわけです。

以上簡単ですが、フッ素樹脂塗料の特長とどのような製品にどのような用途でコーティングされているかを説明しました。

それではこの極めてユニークな機能性塗料、フッ素樹脂塗料の弱点は何でしょうか。

それは柔らかさです。

もう一度、先ほどのフライパンを例にとります。

フライパンを何度か繰り返し洗うと段々とコーティング膜が摩耗して傷がついたり剥がれたりします。

これだけ優秀な機能性塗料・フッ素ですが、塗膜が脆く柔らかいという弱点があります。

そこで柔らかいという弱点をどうカバーするか、これが塗料設計や塗料開発の醍醐味にもなります。

いやあ、本当に塗料開発、機能性付与、って面白い仕事だと思います。

少しでもこの面白さが伝わったら幸いです。


ケミカルであなたのニーズを開発します!!!!!

「機能性塗料」って面白い!!!

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