今日は塗料の構成要素のお話の最終回。
「溶剤」についてお話します。
この「溶剤」というのは、塗膜の性能というよりは、実際に塗料を使う使用者の作業性を左右する大事なものです。
いくら素晴らしい性能の塗料ができたところで、使い勝手が悪ければ意味ないじゃん。
塗料を塗膜化して製品に何らかの機能を付与させる塗装作業工程で極めて重要な役割を担っています。
思わず力が入って、表現が硬くなってしまった(笑)。
溶剤は別名シンナー。
溶剤は、樹脂を溶かし、顔料・染料や添加剤の樹脂への分散を助け、塗装しやすい粘度を調整するものです。
また溶剤の揮発性は塗料の乾燥硬化にも強い影響力を持っています。
揮発が速ければ塗膜はゴワゴワとした「ゆず肌」になりやすい。
逆に遅すぎると、塗膜が額縁状に偏ってムラになりやすい。
揮発しやすい夏場には、わざと遅めの溶剤を。
乾燥しにくい冬場には、逆に速めの溶剤を選定します。
事程左様に溶剤の果たす塗装プロセスへの役割は重要です。
溶剤が塗装現場での良品・不良品の成否を決めるといっても過言ではありません!
「塗料」という摩訶不思議な商品。
添加剤という鼻薬ひとつで実に多様な機能性を実現させます。
これまで当社・日本化材のコアコンピタンス、「塗料」についてその構成要素をひとつひとつお話してきました。
もう一度おさらいしておきましょう。
塗料の構成要素=樹脂+顔料・染料+添加剤+溶剤の4要素。
樹脂は塗料の大枠の性質を決めるプラスチックのおおもとの原料。
顔料・染料は塗料の色調を出す。
添加剤は塗料に要求される技術的な機能性を付与する極めて重要な役割。
溶剤は塗装現場での作業性を決める。
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「塗料」って面白い!!!
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