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樹脂塗料③

ビニル樹脂塗料


一般にビニル樹脂塗料は、溶剤形(溶剤で希釈して塗装するもの)とエマルション形・(水で希釈できる乳化重合塗料)に分類されます。

ビニル樹脂には、酢酸ビニル系と塩化ビニル系、ビニルブチラル系があり、酢酸ビニル樹脂系は熱可塑性であるので、高温で処理しても色焼けがなく、強度の付着力を有します が、欠点も多いので溶剤形として単独に用いられることは非常に少なくなっています。また、塩化ビニル樹脂系も単量体(モノマー)で使用されるものが少なく、共重合体あ

るいは三重合体のもので使用されます。

これらの塗料は、耐水、耐アルカリ性のほか耐酸、耐油、耐湿性などにもすぐれており、スチール、機械、厨房用家具類にも使用されています。


塩化ゴム塗料


塩化ゴムを展色材とした塗料はアルキド樹脂による合成樹脂調合ペイントに比較して耐薬品性、耐久性にすぐれており、海岸、海洋などの鉄構造物などに利用されています。

塩化ゴム系塗料には、塩化ゴム可塑剤系の純塩化ゴム形と、アルキド樹脂を混合したアルキドブレンド形があり、鉄部の防食に下塗りとしてジンクリッチペイントを使用すると、すぐれた長期防食性が期待できます。

フッ素樹脂塗料


フッ化エチレン、フッ化塩化エチレン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンなどフッ素含有モノマーの重合物は、耐熱性、耐薬品性、耐摩擦性がきわめてすぐれています。

樹脂の組成や平均重合度にもよりますが、不活性なため、フッ素樹脂はその溶解性に制限があり、したがって溶液形として塗料に利用されることは比較的少なく、分散形または

水系エマルションとして塗料化されています。

この塗料は高価なため、現在は特殊塗料の域を脱しないようです。主な用途は特殊高級カラートタン、耐熱性や耐摩擦性が強く要求される機械部品、耐熱を必要とする台所用品

(フライパン、やかん)などの塗装に使用されています。


シリコン樹脂塗料


この塗料は、塗料としての性質および価格の点から、純シリコン樹脂はあまり使用されず、変性シリコン樹脂が多く利用されています。

変性剤としては、アルキド、エポキシ、フェノール、アクリル、メラミン樹脂などがある。シリコン樹脂塗料は、純シリコン、変性シリコンを問わず、耐熱性、耐寒性、耐薬品

性、耐候性、電気絶縁性が非常にすぐれていますが、耐溶剤性、付着性はあまりよくないので、変性によってその欠点を補っています。

シリコン樹脂塗料の主な用途は、耐熱塗料としてエンジン、排気または吸熱管、ストーブ、煙、または電気絶縁塗料としてモーター、変圧器などに使用されています。

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