top of page
shunace114

洗浄方法

エマルション液での洗浄方法


この方法は、溶剤洗浄とアルカリ洗浄との中間ともいうべきもので、溶剤にはケロシン(高沸点、炭化水素系)を用います。油脂はケロシンのような溶剤にはよく溶けますが、ケロシンが金属に付着すると次の工程に支障を及ぼします。そのため、ケロシンに乳化剤 (界面活性剤)を加え、水に分散させ、エマルションタイプにしたものが用いられています。これには二通りのものがあり、原液と水を混合して用いるものとナフサのような安い溶剤で溶かして用いるものとがあります。方法としては、アルカリ洗浄と全く同じであり、特徴としては,次のようなものがあります。

①人体に有害である。

②簡単に乳化でき水洗いがらくである。

③金属面を荒らすことなく、亜鉛, アルミニウムなどにも使用できる。

④ひどい汚れも落ち,薬品の寿命も長いが、引火性の溶剤を使うので一般にはアルカリ洗浄と併用する。


クールホス法

クールホス法は、脱脂兼リン酸塩処理プロセスでダイヤモンドシャムロック社(米国)で開発され、日本油脂(株)とダイヤモンドシャムロック社との合弁会社インターナショナルコーティングインターナショナル(MC社)によってライセンス、販売されています。

この処理によって生成する皮膜は、リン酸鉄で15~30mg/ft2、40~50mg/ft2、60~80mg /ft2、の3級処理があり、いずれも一槽内で3つのステップにより処理されています。


①第1ステップ

アルコール/メチレンコロライドまたはフロン113 の共沸蒸気により、被塗物に付着している油脂類が除去、洗浄される。金属粉が付着しているときはスプレーリンスをする。

②第2ステップ

被塗物の温度が蒸気温度になったとき、クールホスの沸騰液をスプレーするか、又はその中にDipすると、非晶質のリン酸鉄皮膜が析出する。

③第3ステップ

リン酸塩皮膜を形成した被処理物は再び蒸気槽内に引き上げられ、15秒間洗浄な蒸留液をスプレーする。槽から出た時は乾燥している。





その他の洗浄方法

その他の洗浄方法としては、アルカリ洗浄に電解作用を併用した電解アルカリ洗浄、洗浄液中に超音波を利用した方法などがありますが、基本となるのは前記の三つです。

いずれの方法を用いるにしても、脱脂後はよく水洗いし、ただちに乾燥させ、薬液をつぎの工程に持ち込まないようにすることが大切です。

閲覧数:92回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page